2011年8月6日 | ||
この週末の天気は大気の状態が不安定のよう・・・。 重荷での夏山登山は完全燃焼!?したし、バスや電車での長時間の大移動も、しばらくはもうイイやって思ってたけど、 安価で奈良まで行けるのなら一日だけ頑張ってみようかな・・・!(^^)! マイブ−ムの日本の世界遺産を巡る旅でしたが、京都・奈良の神社仏閣を巡るうち、古寺・仏像に造詣を深めたいと思うことが 私の更なるマイブ−ムになりそうです。 |
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JR青春18きっぷ(1日2300円)を使って奈良市内から離れた寺院に向かうのは時間もかかってしまうので、 目的の寺院を絞っての拝観です。 奈良・和歌山はJRよりも近鉄の電車が地域を網羅しているので、近鉄電車は必要不可欠です!。 今朝も起点から始発に乗って、2回乗り換えて、大阪駅で下車。大阪から環状線で天王寺に向かいました。 ここまでがJRですが、これだけで普通運賃が5780円なので、すでに3480円もお得デス。 大阪阿倍野橋駅から近鉄南大阪線で40分弱(540円)、当麻寺駅で下車しました。 ここから當麻寺までは歩いて15分くらいです。 |
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仁王門(東大門)は修復中のようで、 白いシ−トで覆われていました。 シ−トのトンネルをくぐり 境内に入ってきました。 左手に三重塔(東塔)を見ながら、 金堂と講堂の間を通りぬけると、 その正面にあるが本堂です。 ここで拝観の受付をして、まずは 本堂から上がらせていただきました。 カセットテ−プから、常にお堂の説明や 當麻曼荼羅の意味や、 中将姫の悲しい生涯のことなど、 わかりやすく解説してくれます。 |
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本堂(曼荼羅堂・まんだらどう) 国宝 天平時代−藤原時代 |
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・本堂(曼荼羅堂・まんだらどう) 国宝 天平時代−藤原時代 中将姫(ちゅうじょうひめ)の 當麻曼荼羅(たいままんだら)を 本尊としてお祀りする堂。 本尊・當麻曼荼羅の文亀本 (室町時代・重文)または 貞享本(江戸時代)が、 見事な厨子(天平時代・国宝) に収められています。 |
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本尊・當麻曼荼羅 (写真は転用&編集) | ||
當麻寺は、白鳳時代に創建され、奈良時代の三重塔を東西二基とも残す全国唯一の寺で、 |
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金堂前の石灯籠 | 金堂と石灯籠(創建当時の正面) 梵鐘 国宝・日本最古 | |
金堂 重文 鎌倉時代 |
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次に金堂に向かいました。 現在は裏側が出入り口になっています が、創建当時は東塔と西塔の間を通っ て金堂に向かうようになっていました。 金堂なので、ここが當麻寺本来の メインのお堂ですね。 金堂は本堂と比べて、こぢんまりとした お堂ですが、中央の弥勒仏像さまは 白鳳時代の作で 日本最古の塑像で 金箔もかかっていて堂々たる風格でした。 その周りを古典的なお顔の四天王がお 守りしていて、荘厳な空間です。 静けさの中、ピ−ンと張りつめた 歴史の重み・・・。 仏さまが、本来あるべき処で永久の時間 の流れの中に鎮座するお姿を見ると、 心が洗われます。 |
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中央 弥勒仏像 と 四天王 (仏像写真は転用&編集) | ||
講堂 本尊・阿弥陀如来像 (仏像写真は転用&編集) | ||
・講堂 重文 鎌倉時代 |
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當麻寺 東塔 | 當麻寺 西塔 | |
東西に2基の塔を配する三重塔は奈良時代の唯一現存する双塔式伽藍とのことです。 東塔は国宝で天平時代の建立、西塔はやや遅れて奈良〜平安とのことです。 どちらも小高い木立の中に埋もれるような形で、伽藍からはその全体は見えませんでした。 門前道の両脇は立派な石垣と手入れが行き届いた庭のある大きなお屋敷が多く、往年の繁栄が偲ばれました。 暑さの厳しい お昼過ぎの時間帯に歩き、汗びっしょり・・・。 駅に戻って電車に乗ると、ク−ラ−がほどよく利いているので有難い!。 電車での移動時間は長いけど、猛暑でも、暑さ知らずで過ごすことができました。 |
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女人高野 室生寺 | ||
近鉄当麻寺から橿原神宮前行きに乗って、ここで京都方面行きに乗り換え、室生口大野駅で下車しました。 ここまでの所要時間は40〜50分、運賃は540円です。 室生口大野駅からは1時間に1本のわりで運行している室生寺行きのバスに乗って15分ほど。終点が室生寺です。 |
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太鼓橋 | 女人高野 室生寺 仁王門 | 鎧坂 |
當麻寺では厳しい日差しと猛暑でしたが、室生寺に着くと先ほどまで雨が降っていたようで、 日差しは無いものの、厳しい蒸し暑さです。 でも太鼓橋を渡り、境内に入っていくと、深い緑に包まれ、幽玄深山の世界が広がっていました。 |
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金堂 | 中央 釈迦如来像 (仏像写真は転用&編集) 十一面観音像 | |
石段の両脇は石楠花がいっぱいあり、石楠花の咲く頃はすばらしいでしょう。
周りには杉の古木も多く、雨上がりの幽玄な雰囲気が とても気持ちが安らぎます。 広い敷地に大きな庭や伽藍が点在するお寺とは まったく趣きが異なり、 山の霊気と調和するように党塔を点在させる山岳霊場です。 鎧坂を登ると、穏やかな柿葺(こけらぶき)の金堂が石段の上に次第に競り上がって、 全貌の見える小さな平地に出て華麗な「金堂」があります。 金堂のご本尊は釈迦如来像で、堂々とした平安前期を代表する榧の一木像。 本来は薬師如来として造立されたもので、均整の整ったこの像の、特に朱色の衣の流れるような衣紋は 漣波式と呼ばれる独特のもので、この様式を室生寺様と称しています。板光背もすばらしいものでした。 もう一つの見所は十一面観音像装飾的で女性的な優しさの漂うこの像の作風は、本尊に近い室生寺様。 |
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弥勒堂 | 弥勒菩薩像 (仏像写真は転用&編集) | |
鎧坂を登ると正面が「金堂」、そして左側にあるのが弥勒堂です。 奈良〜平安時代の弥勒菩薩像を本尊とすることから弥勒堂いわれています。 弥勒堂の特別拝観は7月30日から8月14日までで、この弥勒堂も是非見たかったので、 この時期に合わせての拝観となりました。 弥勒堂の本尊、弥勒菩薩像は須弥壇上の厨子内に安置されている壇像風の小像で榧の一木造りで、 両手、天衣、瓔珞などもふくめて一材から刻んでいます。 全体のお姿と 頭部のバランスがとても印象的で、気品の高さと慈悲深さがとても素晴らしく、この場を離れたくない心境でした。 |
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灌頂堂 如意輪観音像 (仏像写真は転用&編集) | ||
金堂と弥勒堂の間の階段を登ると灌頂堂があり、ここが室生寺の本堂です。 堂内には空海作と伝えられる如意輪観音像を安置し、この如意輪観音様が室生寺一山のご本尊です。 去年の晩夏、北岳に登った時に見たブロッケン現象・・・。もやの中にくっきり浮かび上がった真ん丸の輪の中の人型・・・。 それを見た時、心の中で浮かび上がった言葉が 「あっ!如意輪観音さま・・・」 それからというもの、どこかで気になっていたんです。 ここ室生寺でお会いできた如意輪観音さまは 真ん丸の光背の前に佇み、 薄暗い境内の中、ろうそくの灯火でぼんやりと白く浮かび上がっていました。 まさに北岳で遭遇した、あの時のイメ−ジのままです。 ここで、こうして ご縁がありましたことに感謝です。 本堂正面の厨子に安置されるこの像は、穏やかな作風の桧の一木造り。 |
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灌頂堂から再び石段を登ったところ にあるのが五重塔です。 階段下から見上げた時のバランス から、上下の屋根の庇の大きさはどれ も同じとのことです。 小さな塔なので、まわりの巨木の中に こぢんまりと佇んでいるという感じです。 本堂横の高い石段の上に優しく立つ この塔は、屋外に立つ五重塔としては 我が国で最も小さく、また法隆寺 五重塔に次ぐ古塔とのこと。 檜皮葺の屋根や丹塗りの組物が、 奥深い樹林に包まれて格別の風情 があります。 1998年には台風で庇に大きな被害 を受けましたが、2年後には補修工事 も終わり、今ではまだ新しい檜皮葺 の屋根が印象的でした。 室生寺からバスで近鉄室生口大野駅 まで戻りましたが、その手前には大野寺 の磨崖仏が見えます。 |
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五重塔 | ||
大野寺 | 宇陀川のむこうに見える磨崖仏 | 弥勒大磨崖仏 |
宇陀川の対岸の岸壁に線刻された弥勒大磨崖仏は高さ11、5mで国内最大級の磨崖仏とのことです。 夕方5時前に近鉄室生口大野駅に戻りました。帰りも近鉄を使います。急行や普通・快速がひんぱんに走っているので、 乗り換えも自在ですが、土地勘がないので乗り換えの少ない急行を使うのが便利でした。 JR駅と直結している桑名駅までは1410円で、乗り換えは1回、所要時間は2時間ほどでした。 |
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桑名駅からはJRで〜〜〜再び青春18きっぷが大活躍!。 でもその前に・・・1時間ちょっとは まだ時間に余裕アリ! 桑名といったら 「あれ・・・でしょ!」と、駅近くのはまぐり食堂で、はまぐり三昧!。 塩でいただく はまぐりフライ は絶品でした(*^。^*)。 |
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今回のJRでの移動は 起点→大阪→天王寺 5780円 + 桑名→起点 3260円 合計 9040円 青春18きっぷは 1日 2300円なので、6740円 お得でした。 それ以外に近鉄での移動が 540円 + 540 + 1410円 = 合計 2490円 ● 室生寺までバス代 往復840円 |
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