金北山縦走  大佐渡山脈(ドンデン山〜金北山〜白雲台)
2010年5月29日
ゴ−ルデンウィ−クに佐渡一周観光を満喫し、大佐渡の山々のお花の多さにすっかり魅了された私。
前回はアオネバ登山道を歩きましたが、金北山方面にはまだ残雪が多くて
歩くのは見合わせたものの、あれから一ヶ月・・・
やはり 金北山縦走をしたくて、少しずつ準備していました。

金北山に登るのなら、起点となるのは両津港。
両津港へは新潟港からジェットホイ−ルまたはカ−フェリ−に乗ることになります。
運賃は高いけど高速船のジェットホイ−ルならわずか1時間に佐渡島に着きます。

前回はカ−フェリ−で直江津から小木港に入りましたが、
新潟港は直江津港よりも120kmほど遠いので、車を走らせる距離は480kmほど・・・。
今回は一人旅なので、全部一人で運転です(-_-;)。
金曜日の夕方過ぎに家を出て、高速を乗り継いで、新潟西インタ−手前のPAで
午前0時のカウントダウン・・・新潟西インタ−は0時過ぎに1000円割引で降りました。
佐渡汽船 ジェットホイ−ル
それから新潟港の立体駐車場まで
向かい、ここで仮眠をしました。


新潟港の朝は 小雨模様でした。

立体駐車場の3階が佐渡汽船の
連絡通路になっていて、朝6時55分の
ジェットホイ−ルに乗船しました。 

通常の往復運賃は 11250円ですが、
休日早朝割引が適用されて7900円
でした。
時速70〜80kmほどで走る
ジェットホイ−ルは佐渡まで
わずか1時間ほどで着きます。

((カ−フェリ−だと2時間半かかります。)

佐渡の天気は曇り、で
も山には低い雲がかかっていて
大佐渡山脈、小佐渡山脈とも雲の中
8:10両津港からライナ−バスに乗って    8:55終点のドンデン山荘下     9:10ドンデン山荘から縦走スタ−ト
8時に両津港に着いて、予約してあった8時10分発のライナ−バス(ドンデンライナ−)に乗りました。
乗客は14〜15人ほどで 途中のアオネバ登山口で数人下車し、45分ほどでドンデン高原に着きました。
天気の回復が遅れていて、霧雨の中を縦走開始となりました
新緑の中を歩き出す オオカメノキ 9:25 平らな尻立山
このあたりは5月の初めには残雪がありましたが、今は新緑の中。
芽吹きの葉っぱの色のバリエ−ションも楽しく、純白のオオカメノキの花が 霧の中から浮かび上がって見えました。
15分ほどで平らな尻立山という所に出ましたが、晴れていたら展望が良さそうですが、今日は視界が悪くて残念・・・。
ヒトリシズカ オオイワカガミ
天気がイマイチなのが残念でしたが、今回の目的もお花を見ることだから良しとしなきゃ!。 
普段の山歩きで たま〜に見かけるヒトリシズカも、ここでは下草の一部!?・・・。 縦走路ではいたるところで咲いていました。
イワカガミの花も大ぶりで花もびっしりです。これはオオイワカガミで、この花もこの先ずっと咲いていました。
ニリンソウ 10:05 県道から再び金北縦走路に入る
前回は残雪の上を歩いたあたりも今やすっかり様変わり・・・道端にはニリンソウもたくさん咲いています。
この標識から前回歩いたアオネバ十字路に向かいます。
ヤマシャクヤク         ユキザサ 10:25 アオネバ十字路
下草!は・・・ニリンソウやヒトリシズカが多かったけど、ユキザサの花も咲いていて、
白い花が多く、まだ蕾でしたがヤマシャクヤクもありました。
シラネアオイ 10:30 アオネバ十字路からマトネに向かう
前回はアオネバ登山口から登って、このアオネバ十字路に出てドンデン山荘に戻りました。
今日は縦走なので、ここからは初めて歩く道ということになります。残雪もすっかり無くなって、シラネアオイの花も咲いています。
チゴユリ サンカヨウ ザゼンソウ
この先もずっとシラネアオイが見られました。オオイワカガミの花もいっぱいです。
前回もたくさんあったエンレイソウも 目立たないけどたくさん咲いていて、歩いている間じゅう、 常に なにかしら花が見られます。
水のあるところにはザゼンソウの葉っぱが大きく伸びていましたが、下を覗き込むとまだ花?が残っていました。
このあたりには数が少ないけれど サンカヨウも見られました。
レンゲツツジ カタクリ
大佐渡はカタクリが非常に多く、すでに花が終わってしまった所もあったけど、
残雪が多かった箇所ではまだまだこれからも見ごろでした。
しかし・・・こんな天気なので、蕾・蕾・蕾・・・花が咲いてくれないのが ちょっと残念 (-_-;)
11:15 マトネ
11:45 石花分岐
変化に富んだ植生の中、縦走を満喫 
マトネのあたりにはレンゲツツジの木がたくさんありました。まだ蕾でしたが、咲けば見事な群生地です。
ツツジの足元にはオオイワカガミも咲いています。少し進むと原生林の中を歩いたりして、なかなか変化に富んだ縦走です。
登山道の下草はシラネアオイ!「何て贅沢な縦走路!」   キクザキイチゲ ・ ニリンソウ ・ ヒトリシズカ ・ スミレ
オオイワカガミ カタクリ 12:40 ブイガ沢のコル
それにしても道中、こんなにたくさんの花が見られる場所は本州にはないのでは?・・・。
佐渡には牛以外の大型動物はいないんだって。 牛は自然の中で放牧されることもあって、昔から農耕用として飼われていたとのこと。
鹿も猪も熊も居ないし、登山者も少ないから、これだけの花が守られているのでしょうね。
(花が見られるのは大佐渡山脈で、島の南側に位置する小佐渡山脈ではこのような群生も植生もないとのことです。)

ブイガ沢のコルは平らに開けた場所で、天気がよければ海や大佐渡の山並みが見えるのかもしれませんが、今日はあいにく・・・。
視界が利かないので、このような広い場所は 進む方向に気を使います。
13:00 イモリ平 12:55 ここが縦走中間点 13:05 霧の中の縦走路
そろそろ縦走も中盤へと入ってきました。 バスを降りた人たちとは途中一度会ったきりで、
後は金北山から歩いてきた人達と、数回すれ違っただけ。 最盛期の土曜日なのに、登山者は少ないです。
縦走路にはシラネアオイがいっぱい 13:50 天狗の休み場
縦走路は、急な登りや下りはないもののアップダウンはあります。残雪が遅くまで残っていた所はぬかるんでいたり、
水溜りになっていて、足元は泥どろ・ぐちゃぐちゃ・・・。 この春 私はこんな所ばかり歩いているような気がします。
でも相変わらず、シラネアオイが素晴らしい!。こんなに長い区間、たくさんの花を見られるのは 佐渡が初めてです!。
14:20 残雪を歩く カタクリ と ショウジョウバカマ
少し肌寒く感じると、まだ雪が残っている箇所が多くなりました。足元には(途中には終わってしまったカタクリもあったけど)
カタクリがびっしりと蕾を下にむけてスタンバっていまいた。日が当たっていれば地面一面咲き乱れるのにちょっと残念・・・。
でも、雪解け直後のこのあたりはショウジョウバカマが まだいっぱい咲いていました。
カタクリとショウジョウバカマが地面を埋め尽くす 14:30 役の行者
左手に大きな池(沼地)を見てしばらくいくと 役の行者で、お地蔵さまが2体並んでいました。
このあたりで金北山からドンデン方面に向かっている 十数人ほどパ−ティ2組とすれ違いました。
ずいぶん遅い時間だなって思いましたが、今日フェリ−で佐渡に渡ったのなら妥当な時間なのかもしれません。
天然杉のある幻想的な森 タムシバ
標高が上がるにつれて、霧も濃く
なってきた感じです。
幻想的な雰囲気に包まれ、オオカメノキ
やタムシバの純白の花がいっそう
際立ちました。

遠望が利きませんがあやめ池が
ありました。
ここから金北山までは25分の登りです。

途中道草が多すぎて、バスの時間が
気になってきました。

早足で歩かなきゃって思いつつ・・・

14:45 あやめ池
ここから金北山までの間も、今までに増してカタクリやショウジョバカマ・シラネアオイがいっぱいで、感激しながら急ぎ足・・・。 
木立の下草はカタクリの大群落とショウジョウバカマ。シラネアオイも見飽きるくらいにありました。
モ−タ−の音が聞こえるようになると、頂上はもうすぐのはず。でも霧で見えません。追分に下る道を左にわけて、
クマザサに覆われた道を少し進んでみたら、こちらが正解で、すぐにぼんやりとド−ム型の建物が見えてきました。
金北山山頂は防衛省の施設がある 15:00 金北神社 金北神社へ続く狛犬   ゲ−ト
金北山は、防衛省の施設があり、金網が張り巡らしてあります。それ以外は金北神社と標識があるだけの殺風景な山頂でした。
もっとも天気が良ければ、ここが佐渡で
一番高い所だから、大展望が広がって
いたはずなんですけどね。

下山は防衛省管理道路を歩いて
白雲台まで下ります。

ここを歩くには防衛省の許可が必要で
、HPから申請書をプリントしてファックス
するか、電話で申請することも
できるようです。

白雲台手前のゲ−トにある看板 16:05 白雲台がゴ−ル
後は味気ない簡易舗装された道路を歩くのですが、所々にシラネアオイが見られましたが、大部分はタンポポなどでした。
16時30分発の予約してあったライナ−バス(金北山ライナ−)には10数人ほどの登山者が乗車しました。

個人で縦走するには期間限定で運転されるライナ−バスが便利です。
花がみられる期間だけの運行なので、チャンスは短く、
今年だったらドンデンライナ−は4月17日から5月30日まで。
金北山ライナ−は5月8日〜30日まででした。
コ−ス 
9:10ドンデン山荘―10:25アオネバ十字路 ―11:15マトネ―13:00イモリ平 ― 15:00 金北山―16:05 白雲台
花の島へようこそ
トレッキングコ−ス


佐渡観光協会HP
両津港に戻り、ホテルの送迎バスに迎えにきていただき、車で5分ほどの高台に建つ
温泉ホテルに着きました。ここが今日の宿泊地です。

前日のドライブと睡眠不足+登山の疲れを癒すのなら温泉が一番と思い、
ここを予約しました。
広々としたいい温泉で、露天風呂や部屋からは両津湾と加茂湖が見渡せました。

一人旅の場合は駅前ビジネスホテルばっかりなので、久しぶりにゆったりとした
畳の間で過ごすことができて、贅沢な空間がうれしい限り!!。
一泊二食で10650円というリ−ズナブルな宿なので、食事は期待していませんでしたが
、この夕食もびっくりするような品数と豪華さで、
ビ−ルも旨かったことは言うまでもありません (*^。^*)
宿の豪華な夕食
5/29  
新潟発  6:55 →(佐渡汽船 ジェットホイ−ル)→ 両津港  8:00着 往復運賃 7900円(往路が早割り料金)
駐車場代 二日間で  1600円

往路 8:00両津港着→8:10発 ドンデンライナ−(ドンデン山荘9時着)700円
復路 白雲台 16:30発 金北山ライナ−→両津港17:10着 1000円

宿泊 秋津温泉 両津やまきホテル 一泊二食 17:30チェックイン 10500円+アルファ


2010年5月30日(日)
翌日は両津港からカンゾウライナ−に乗って、大野亀のカンゾウを見に行こうと計画していました。
佐渡市の花でもある「トビソマカンゾウ」の大群落が見られる大野亀は佐渡島の北側に位置します。
カンゾウライナ−の出発日は今年の場合、5月最終週の土・日と6月の第1・第2週の土日の6日間のみです。
大野亀 カンゾウ 二ツ亀
両津港から約1時間で大野亀に着きました。例年なら見ごろのカンゾウも、今年は今週になっても低温が続き、
花の見ごろは2週間ほど後になりそうとのこと・・・。
花芽はたくさんあったので、もうじきこの斜面を黄色に埋め尽くすことでしょう。
天気はすっかり良くなり、山頂まで登って、景色を楽しみました。
時間はたっぷりとあるので、二ツ亀方面に向かって海岸線を散策しました。エンドウのような紫色の花や
ピンク色のハマナスも花盛りです。 山の斜面には至るところにカンゾウの黄色い花が咲いていました。
賽の河原
賽の河原まで散策した後、

大野亀ロッジまで戻り、
海鮮丼とビ−ルで、
遅めのランチタイムにしました。

お刺身は新鮮でとっても
美味しかったですが、
だし醤油で食すワカメも絶品でした。
大野亀ロッジ 海鮮丼 1200円
5/30  
 往路 カンゾウライナ− 両津港 9:20発 →10:30着 大野亀 
 復路 大野亀 14:30発 →15:40着 両津港 往復2000円

 両津港 16:30発 → (ジェットホイ−ル)→新潟着 17:35着
 Top 登山編  観光編