南アルプス深南部    麻布山〜バラ谷ノ頭〜黒法師岳
 2015年 10月 25日 
4:50 野鳥の森 麻布山登山口ー  7:00 麻布山ー 7:26 戸中山ー 7:45 前黒法師山
ー8:47 打越峠 −10:20 バラ谷ノ頭ー11:02 上西平山 ー11:45 黒法師岳
 ー12:50上西平山ー13:20 バラ谷ノ頭  ー14:20 打越峠 ー15:10 前黒法師山
 ー15:48 戸中山ー16:00 麻布山ー17:25 野鳥の森 麻布山登山口
一人旅の旅先で、サクッとプチ登山したり、 メジャ−な山ならテント担いでソロ登山する私。
 しかしひとりで登れない山も、いっぱいある。  
それがここ・・・。  地元の南アルプスの深南部は玄人好みの重厚なヤブ山!。 
 
4:50 野鳥の森 麻布山登山口を出発  5:30 最初のあずま屋  6:13 2番目のあずま屋
 前日、水窪から天竜ス−パ−林道を走り、麻布山登山口(野鳥の森公園)手前にて前夜泊。
メンバ−は総勢6名で、ト−ゼン前夜祭で盛り上がりました・・・ロング缶半ダ−ス+ワイン3リットル+一升瓶♪

当日は3時ごろに起床して、朝ごはんも食べて、星空の中を登山口へと向かいました。
ヘッドランプを付けて麻布山登山口から出発したのは5時ちょっと前。

 40分ほどで、最初のあずまや(ヒメシャラ)があり、一本目の休憩。
その後夜明けを迎え、2つ目のあずま屋で2度目の休憩をとりました。
 
6:30  ガレの横を通過する 
 最初はハイキング感覚でしたが、次第に、本格的な登りとなり、右側にガレ場が出てきました。
ここの登りは 結構急傾斜で、帰り道にここを通過する際は、まだ明るい内であってほしいと願いました。
 
6:36   鮮やかな紅葉を愛でる♪      6:50 ゆるやかな尾根歩き
 山に日が当たってくると、周辺の紅葉も鮮やかに映えます。急な登りも終わったようで、ゆるやかな尾根歩きになりました。
 
6:50 ヌタ場              6:52 麻布神社 奥宮跡地
 ヌタ場もあって、神秘的な雰囲気が漂います。
 そんな場所に麻布神社 奥宮跡地があり、紀伊国屋文左衛門も参拝したと書いてありました。
 
6:54  左側に壊れた小屋を見る      6:55 ブナや雑木の疎林の中を歩く
麻布神社 奥宮跡地から数分後、左手に壊れた小屋がありました。
昔はここから水窪ダムへ向かう道があったようですが、天竜ス−パ−林道が開通 してからは廃道になってしまったようです。
 
 7:00  麻布山 (標高1685m)
 最初のピ−クの麻布山は木立の中にありました。 平らが広がっていますが、木立に囲まれ展望はありません。
 
7:16 麻布山から前黒法師にむかう・・・!         7:19 木々の紅葉に癒される 
 山頂の標識の先にあずま屋があり、ここからバラ谷ノ頭へと向かいます。
が・・・そちらへ向かうル−トの入口には『これより標示おわり ご無事で』と看板に書いてある。

もし、自分ひとりなら、この標識で怖気づいて、さっさと下山してしまうでしょう($・・)/~~  ~(まずは一人で来ないけど・・・)

その点、今日は山の熟練者が居てくれるから、自分の体力が心配なものの、安心してこの先へと入っていけます。
 
7:26 戸中山 とちゅうやま (標高1610m)      7:32 原生林が広がる
 麻布山から先は、最初だけ擬木の階段が整備されていて、それを下っていったら、小ピ−クの戸中山に着きました。
その後は紅葉で彩られた原生林を歩き・・・
 
7:45  前黒法師山(1781m) 
 あっという間に 前黒法師山に着いたって感じ。 
原生林の中のピ−クなので展望はありませんが、雰囲気のいい場所です。

黒法師岳の西側と東側に前黒法師と名のついた山があり、こちらの西側は前黒法師

東側の寸又峡の山を前黒法師 と呼びます。  どちらも 地元側から見て、黒法師岳の前山だから
と付けたのかな?
 
8:09  倒木が多くなる    8:14 樹林の合間から北側の山並みが見える
前黒法師山からは、少々下りが続き、その後倒木が多くなると傾斜が緩みました。  
樹林の合間から北側の山並みが見えました。

当初は、あちらの北側からアプロ−チして、等高尾根を登り、黒法師岳と丸盆岳を登る計画でした。
しかし林道が崩壊してそのル−トは歩けず、麻布山経由での登山となった次第です。
 
 8:26 美しい二重山稜が続く・・・
 深南部は、ヤブ山 & 険しい とのイメ−ジですが、そのル−ト上には美しい二重山稜もあり、
ちょうど紅葉も見頃で、うきうき&わくわく テンションも上がってしまいます。

 樹木は密集していないから、これだけ広い尾根だと どこでも歩けちゃう。
だから先頭のリ−ダ−は赤テ−プを拾いながら、少ない箇所では自ら木に赤テ−プを付けながら歩みを進めていきます。
 
8:34  原生林も紅葉いいねぇ〜(^。^)y-.。o○ 
 私はみんなの後について、原生林の美しさに浸って、紅葉を愛でるばかり・・・。
登山者はあまり歩かないし、わずかな踏み跡も 落ち葉で埋もれているから、ル−トファインディングは重要です。 
霧や雨で視界が無いと、歩くのは大変でしょうが、幸い快晴に恵まれていたから良かったです。
 
8:47 打越峠 (標高1539m) 
 前黒法師山からバラ谷ノ頭へと続く、最低鞍部の 打越峠に着きました。
これから先も、なだらかな二重山稜が続きます。
 
8:55  紅葉まっさかりの二重山稜!  深南部の雰囲気もたっぷり! 
 
9:00  気になる木?         9:34  いよいよ笹が出てきたね 
 打越峠 から なだらかな原生林の道が30分ほど続きました。そして、ついに・・・目の前に笹原が現れました。
 
9:40  これだよ〜この風景〜〜〜  まさに深南部に居るよ〜(^。^)y-.。o○ 
『 わああぁ〜(^。^)y-.。o○  いいねぇ♪♪♪  この風景! まさに深南部なんだよね〜』
 
9:57 笹原の登りに突入〜    10:13 笹の洗礼を受ける・・・\(◎o◎)/! 

 最初は 笹原の広がる山稜に感動したけど、次第にその笹の洗礼を受けることに\(◎o◎)/! 

その先はずっと笹の中を登ります。 笹を掻き分け、急な箇所は笹を掴んで よじ登りました。
 
10:19  やっと傾斜がゆるやかに・・・・ 
 20分ほど笹と格闘し、笹帯も背丈ほどの高さから、ずっと低くなり やっと周囲が明るく開けました。
 
10:20  バラ谷ノ頭 (標高2010m)
広い山頂のバラ谷ノ頭は、笹に覆われているものの 広場もあり、3方に大展望が広がっていました。 
前方にそびえているのが黒法師岳で、その右側には富士山も見えました。 
 
バラ谷ノ頭から黒法師岳を望む 
バラ谷ノ頭からは、黒法師岳が真正面に望めます。笹帯の中に点在する木々の風景は正真正銘、深南部です。

まさしく南アルプスの深南部に居る、 自分にも感動!。
 『この笹帯を下って、黒法師岳の笹帯を登るんだなぁ〜(^。^)y-.。o○。 メルヘンな景色だなぁ〜(^。^)y-.。o○ 』
 
黒法師岳の北側  丸盆岳〜鎌崩ノ頭〜不動岳へと続く
黒法師岳のピ−クに立ったのは初めて。だからこの景色も新鮮です。
鎌崩ノ頭〜不動岳の後ろには、南アルプスの主峰、聖岳や赤石岳も見えました。
今年のシルバ−ウィ−クに歩いたよなぁ! 
 
10:38  メルヘンチックに見える笹帯を下り、いよいよ今山行の主峰 『黒法師岳』へ
バラ谷ノ頭直下はガレていて、ガレの右側の笹原帯の中を一気に下りました。

途中は凄い急坂で、後でここを登り返すのかと思ったら、気が重くなりました"(-""-)"。 
 
10:52 急な下りが終わり、けもの道を進む・・・ 
 鞍部から先はゆるやかな笹原の尾根歩きです。膝上ほどの背丈の笹の中にはけもの道が縦横にあり、
どこでも歩けます。カサカサと音を立てて笹の中を進みます。
 
11:02  上西平山          11:10 そろそろ 黒法師岳に取り付きます    
 途中はちょっとしたピ−クらしき所があり、上西平山と看板がありました。
その先も、ふわふわな笹原に 深南部の優しさを感じながら、黒法師岳の基部まで来ました。

この写真では、山頂部分が急斜面だということが解かりずらいですが、かなり険しそう。
左側はガレてるし、右側はブッシュなので、緑色をした笹帯を直登します。

背丈ほどの笹を掻き分け、時には笹を掴んで、全身での登り・・・。

この登りで靴紐が2回もほどけ、笹の中での締め直しには難儀しました。
 
11:45  黒法師岳 (標高2067m) 
山頂下の笹原帯では30分ほど格闘したでしょうか・・・?。 ついに黒法師岳山頂で〜す(^。^)y-.。o○ 。

この山頂は笹原に覆われ、針葉樹が密集しているのでバラ谷方面の展望があるだけですが、
深南部の主峰だけあって、重厚で落ち着いた雰囲気のある い〜い山でした。
 
『  』 の三角点は黒法師岳だけだとか・・・  
 
12:25 下山開始     12:35 この後、笹原の急降下が始まる
 日没前に下山できるかは気になりますが、重厚な黒法師岳山頂で約40分のランチタイム休憩を摂りました。 
さて、下山開始です。山頂直下の笹ヤブの急降下は、登りよりも全然ラクに下れました。

私の前を歩いているメンバ−は、シルバ−ウィ−クに表銀座から大キレット越えをしてきた健脚者達!。
ホントはこのメンバ−達と一緒に大キレット越えをするつもりだったけど、
重荷での大キレット通過が不安で・・・私だけ脱線して、南アルプスに行っちゃった。 
 
 けもの道も縦横無尽。 この辺り笹の背丈は低いからどこでも歩ける
 しかし、今回も若干1名が脱線しているんです。 それは表銀座&大キレット越えのリ−ダ−だった人(^_-)-☆。
早朝、ヘッドランプを付けて歩き始めて、わずか30m\(◎o◎)/!。  理由は二日酔いです( 笑!)
 
12:50  深南部の雰囲気を満喫中♪♪♪ 
 
 
12:50  上西平山            しんがりを務めた熟練者のお陰で安心して歩けました 
再びの 上西平山。これから先には、最後の難関のバラ谷ノ頭への登り返しが待っている。
さて、深南部初心者の私は、5名中、後ろから2番目で歩きました。撮った写真は私の前の3名のみ。

だからラストをここで紹介しておきましょう!。 私が安心して歩けたのはこの山賊?さんのお陰です。
 彼は、静岡岳人だったら誰もが知っている 『あの静岡県東部の山岳会』 に以前所属していたお方です。

 しかし山歴は一切語らず、口から出るのはダジャレばかり($・・)/~~~
ダジャレは昨日の宴会から絶好調で、今日も健在で笑えます。 黒のニッカ風のズボンに足元は特注の地下足袋。
コメリで買ったという 手ぬぐい風の被り物という 出で立ちだから、ちゃんとこだわりがあるんです。
山中での休憩の時も一切座ることは無く、しかし、休憩ごとにおやつを配ってくれたりと、気配り上手な山賊さんでした。
 
12:54 大きなヌタ場が二つありました       13:00 やれやれ・・・バラ谷ノ頭の急登が始まるよ 
 笹原には大きなヌタ場が二つありました。 どこでも歩ける笹原歩きは軽快です。 
でも、だんだんバラ谷ノ頭が近づいてきてしまいました。 やれやれ・・・また急な登りだよ・・・

ここで、山賊さん曰く、『これが山だぁ・・・』
「はぁ〜!、なるほど山あり谷ありの苦しさもあっての山登りでしょ・・・?」
ではなくて、ダジャレ的には、「これからが ヤマ場だよ。」って意味だね(笑) 
 
13:20  再び バラ谷ノ頭   
バラ谷ノ頭への情け容赦ない登りは15〜20分位だったかな?。   再び バラ谷ノ頭です。

これで大きな登りは終わりましたが、まだいくつものピ−クを乗り越えていかなくっちゃ。
 
14:10 急な下りを終えて、広々とした山稜歩き 
バラ谷ノ頭から先も、笹原の中の急な下りです。笹が終わってもまだまだ下り、
行きはこんなにたくさん登ったのかなぁ?   やっと 急な下りを終えて、広々とした山稜歩きになりました。
 
14:15  紅葉に彩られた原生林を歩く 
 午後の柔らかい陽ざしに、紅葉が一層映えてますね〜(^。^)y-.。o○
 
14:20 最低コルの 打越峠         紅葉・黄葉・・・ 
最低コルの 打越峠 の付近は ほんと〜に美しい。
 
空を見上げると深紅のカエデが! 美しい二重山稜だがトップはル−トファインディングに余念がない 
先頭のリ−ダ−はル−トファインディングに余念がないのに、紅葉三昧の私でスミマセ〜ン 。 
 
15:10  前黒法師山 
打越峠からは 二重山稜の中をわずかに登っていったけど、前黒法師山手前の登りは、疲れているだけに息が上がります。
 
15:45 紅葉に彩られた稜線は見納めだね 
 前黒法師山から下って、ゆるやかな原生林歩きを満喫中。
樹林から見えた深南部の山はこれで見納め。随分、日も傾いてきちゃったなぁ。 
 
15:48 戸中山           16:00 麻布山         16:15 日も傾いてきたね〜 
 カサコソと、落ち葉の道。夕日が顔を照らします。  午後4時に麻布山を通過しました。
 ここから登山口までは約1時間半ほどだとのこと。日没に間に合いそうです。
 
16:20  ガレ場の急降下          16:40  木々が黄金色に輝いて
 懸案だったガレ場の下りは、余裕で日のあるうちに通過できました。
木々が黄金色に輝いて、やがて落陽が真横から木立を茜色に染め上げました。

後は傾斜も緩んで、登山口まではハイキング感覚で歩けると安堵、安堵・・・。
しかし、朝はヘッドライトで歩いたから、道の感覚がイマイチ解からなかったけど、
下っていくうちに、だんだん道が登っていることに気が付いた。 
早朝の登り始めって、下り傾斜の道だったんだ・・・($・・)/~~~  これにはがっかり・・・・・
 
17:25 野鳥の森 麻布山登山口に下山   日没前に下山できました(野鳥の森公園のトイレ棟) 
樹林の中で足元が暗くなってしまいましたが、無事日没前に下山できました。
憧れの深南部は、素晴らしい山でした。  みなさんありがとうございました。

後は暗くなるだけだから、急いで帰り支度をして、17時45分には野鳥の森を出発しました。

私は単独マイカ−でしたが、新東名のおかげで、2時間後の夜8時前には自宅に着きました。
深南部は近いけど、安易に近づけない山なんだよなぁ〜
 
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